COLUMN 建物トラブル解決コラム

2023.12.23

マンション水漏れの原因は、雨漏り?結露?

建物トラブル解決コラム

屋上防水工事を専門とする当社では、建物の「雨漏り」と「結露」の違いを理解し、これらの問題の「原因」と「対処法」についての専門知識を共有することが重要だと考えています。
以下では、雨漏りと結露の原因を詳しく解説し、効果的な対策をご紹介します。

実例:マンションの雨漏りと思われた水漏れのケース

あるマンションのお客様から、雨漏り問題についての相談が寄せられました。長年にわたり、ルーフバルコニーに面したアルミサッシから雨漏りと思われる症状に頭を悩ませていたのです。
お客様は日常生活の中で、いつも雨が降るたび床が濡れていないか確認していました。
しかし忘れていた頃に突然のびしょっとした感覚に驚かされます。
そしてよく見ると、壁の色はわずかに変色し、かつての美しい内装とは異なる、悲しい状態になっていました。

調査と初期対応

原因を特定するため、壁を解体し、サッシ周囲の水漏れ原因と思われる箇所に防水処置を施しました。その後の水かけテストでは、水漏れがないことを確認し、壁やタイルカーペットを張り直しました。

再発と真の原因の発見

しかし、12月になると突然、以前と同様の水漏れ事象が再発しました。再度壁を解体して確認してみると今回の原因は壁の中の結露でした。サッシの防水性を高めた結果、逆に内部で結露を引き起こしてしまったのです。特に外気温が氷点下まで下がるこの時期に、その現象は顕著になりました。

教訓:水漏れは必ずしも雨漏りではない

このケースは、水漏れが必ずしも雨漏りであるとは限らないことを教えてくれました。特に冬場の低温時には、結露が原因で水漏れが発生する可能性が高まります。壁の中での結露は、外部からの防水処置だけでは解決しない場合があります。

結露対策の重要性

結露による水漏れを防ぐためには、以下の対策が有効です。

  1. 適切な換気:室内の湿度を適切に管理するため、定期的な換気が重要です。
  2. 断熱材の活用:壁や窓の断熱性を高めることで、結露を防ぎます。
  3. 除湿機の使用:特に湿度が高い部屋では除湿機を活用しましょう。

まとめ

今回は雨漏りと結露という、屋上防水工事における一般的な問題に焦点を当てました。特に、マンションの実例を挙げ、雨漏りと思われていた問題が実は結露によるものであったというケースを詳細に説明しました。以下は、記事の主要なポイントです。

  • 雨漏りと結露の混同:長年にわたり雨漏りと思われていたマンションの水漏れ問題が、実は結露によるものであった。
  • 初期対応の誤解:問題の初期対応としてサッシの周囲の防水処置を施したが、冬場に再び水漏れが発生し、結露が真の原因であることが明らかになった。
  • 寒冷時の結露問題:特に冬場に外気温が氷点下になると、結露が顕著になり、水漏れの問題が発生しやすくなる。
  • 結露対策の重要性:結露による水漏れを防ぐための対策として、適切な換気、断熱材の活用、除湿機の使用が効果的。

水漏れを無くすには問題を正しく理解し、適切な対策を講じることが重要です。雨漏りと結露の違いを明確にすることで、屋上防水工事の専門家として、これからもより効果的で持続可能な解決策を提供することを目指していきます。

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