COLUMN 建物トラブル解決コラム

シート防水の破れは雨漏りのサイン?部分補修で延命も?ゲリラ豪雨に備えよう!

2021.6.20

6月14日、気象庁より「関東甲信地方が梅雨入りしたとみられる」と発表がありました。

梅雨といえば、やはり気になるのが雨漏りですよね。

雨漏り箇所として最も多いのが天井(屋根)です。

今回は屋上防水の1つ、シート防水について解説していきたいと思います。

シート防水の破れは補修できる?

屋上防水とは?

屋上防水とは、ビルや陸屋根と呼ばれる平らな屋根(屋上の床面)に施工される防水層のことで、建物に雨水が染み込まないよう防水工事を行う必要があります。

防水工事はウレタン防水、シート防水、FRP防水、アスファルト防水などがあり、屋上の状態や形状によって適した工法が異なります。

シート防水とは?

シート防水は工場で生産されたシートを使って施工するため常に均一な厚みで仕上げられるといった特徴があり、広い面積でも短期間でムラなく仕上げることができるため、アパートやマンションの屋上防水工事に広く採用されています。

また、シート防水は下地を選ばずに施工することができるため、前に行った防水工事がウレタン防水やアスファルト防水だった場合でもシート防水を施工することができます。

ただし、シートという特性から凸凹している下地には適していないというデメリットもあります。

シート防水には、塩ビシート防水とゴムシート防水があります。

塩ビシート防水

塩ビシート防水は熱や紫外線に強く、他の防水工事と比較して耐用年数が長いのが特徴です。

塩ビシート防水には密着工法と機械式固定方法の2つの工法があり、密着工法は防水シートを接着剤などで貼り付ける工法なのに対し、機械式固定方法は固定ディスクを用いて防水シートを屋根の下地に固定する工法です。

密着工法は特別な施工機具などは必要なく、下地に直接貼り付けるため耐風圧性に優れている性質がありますが、下地の影響を受けやすいことから、下地が割れてしまった場合に防水シートも割けてしまう恐れもあります。

機械式固定方法は下地の影響を受けにくく下地の調整も最低限で済むことから改修工事に適した工法となっています。

ゴムシート防水

軽量で単価も安く、柔軟性に富み地震に強い性質があったことから以前は主流の防水工法の一つでしたが、下地の影響を受けやすいことやシートが薄く鳥害に弱いことから最近ではあまり使われなくなりました。

また、ゴムシート防水の施工法は接着工法に限られるのですが、その接着剤が剥がれやすいこともあまり使われなくなった理由の一つです。

部分補修はできる?

シート防水の場合、シートとシートの繋ぎ目(ラップ部分)から雨漏りする恐れがありますので、防水シートの繋ぎ目がめくれていたり、シーリングが剥がれていると言った場合、なるべく早く補修を行うことをおすすめします。

前回の防水工事から15年程度経過している場合は、再度防水工事を施工するのがベストですが、防水シートの破損部へシール処理を行うなど部分的な補修工事で延命処置を行うことも可能です。

また、既存の防水シートがさほど劣化していない状態であれば、端部など劣化がみられる部分を修復し、あとは既存の防水シートの上からウレタン防水を施すことで全体的に補強することもできます。

いずれにせよ、10~15年というのは1つの目安となりますのでしばらく屋上防水工事をしていないなという方は、これを機に、防水シートに剥がれや破れ、浮きや膨れなどが起きていないかご確認頂き、雨漏り被害が発生する前に事前に対策をしておくことをおすすめします。

漏水や雨漏りでお困りの方、まずは弊社までお気軽にご相談ください。

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