コンクリートが中性化する原因と効果的な2つの対策

2020年7月26日


 

コンクリートの劣化症状のひとつに「中性化」という現象があります。

「中性化」が進むと、鉄筋の錆びを誘発し、やがてコンクリートを内側から破壊する「爆裂」というきわめて危険な症状を引き起こすことがあります。

いったん「爆裂」が起こると、構造物の寿命を縮めるなど非常にリスクが大きいため十分な注意が必要です。

よって、コンクリートが「中性化」する原因を知り、対策を講じることで、コンクリートの長寿命化を図ることもできるでしょう。

そこで今回は、コンクリートの「中性化」とはどのような現象なのか、また「中性化」の対策や調査方法などをご紹介いたします。

 

コンクリートの中性化とは

コンクリートの内部は、打設して硬化した直後は強いアルカリ性を示していますが、経年とともにアルカリ性を失い、中性へと傾いていきます。

これが中性化と呼ばれる劣化現象のひとつです。

 

コンクリートが中性化する原因

硬化してすぐのコンクリートは、水とセメントによる中和反応によって水酸化カルシウムが生成されることでアルカリ性を示します。

そして経年とともに、コンクリート表面のひび割れから水や空気が入り込むようになります。

ちなみに、コンクリートの表面には乾燥収縮や経年劣化などさまざまな原因でひび割れが起こりますが、これはけして珍しいことではありません。

ひび割れから入り込んだ空気中の二酸化炭素が、コンクリート成分の水酸化カルシウムと反応すると、そこで炭酸カルシウムが生成されます。

この化学反応は、アルカリ性である水酸化カルシウムが減っていく現象であり、つまり中性化しているということです。

 

爆裂の原因はコンクリートの中性化

爆裂とは、内部の鉄筋が錆びることで膨張し、コンクリートを押し出すように破壊する現象です。

鉄筋コンクリートの鉄筋は、コンクリートの内部にあるため通常錆びることはありません。

というのも、コンクリートのアルカリ性によって、鉄筋の表面には「不動態被膜」と呼ばれる薄い被膜を形成し錆びを防いでいるためです。

中性化はコンクリート表面から起こり徐々に深くまで進行しますが、鉄筋まで到達すると「不動態被膜」を破壊します。

「不動態被膜」が破壊されることで注意しなくてはいけない点といえば、鉄筋の錆びです。

鉄筋が錆びると膨張するため、内側から圧力を加えコンクリートを内側から押し出すように破壊します。

これが「爆裂現象」です。

「爆裂現象」を放置すると、起こった周辺からさらに中性化が進み、どんどん範囲を拡大させるようになります。

その結果、建物全体の耐久性が低下し寿命を縮めてしまうのです。

 

コンクリートが中性化したときの効果的な2つの対策

コンクリートは経年とともに中性化が進みますが、その進行度合いによって対策も変わります。

効果的な中性化対策について、今回は2つの方法をご紹介いたします。

 

軽度の中性化対策

軽度の中性化とは、鉄筋まで中性化が到達していない段階で表面にひび割れが生じている状態です。

ひび割れからは、二酸化炭素や水などの劣化要因が徐々にコンクリート内部へ侵入することがありますが、これを遮断して中性化の進行を抑えます。

ひび割れ部分にエポキシ樹脂を注入し、閉塞させることで劣化要因の浸透を効果的に防止することが可能です。

この方法は、ひび割れの奥深くまでしっかりと注入することがポイントになります。

 

重度の中性化対策

重度の中性化とは、すでに鉄筋に到達し、錆び汁や爆裂が見られる状態です。

鉄筋は錆び始めているため、適切に錆び部分の処置を施したうえで修復します。

まず、コンクリートの脆弱部分をはつって除去し、鉄筋を完全に露出させなければいけません。

そのうえで、確実に鉄筋の錆び落としと錆び止め処理をして、樹脂モルタルなどで埋め戻します。

この方法は、コンクリートの脆弱部分を確実の取り除くこと、そして鉄筋の錆び落としと錆び止めを確実に行うことがポイントです。

なお、コンクリートの爆裂補修については「コンクリートの爆裂はリスクが大きい?原因と補修方法を解説」の記事を参考にしてください。

また爆裂したコンクリートの補修には、適切な材料を使用することも重要になります。

弊社がオススメするのは、強い接着力が特徴のカチオン系ポリマーセメントモルタル「カチオンタイト」です。

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コンクリートの中性化の調査方法

コンクリートの中性化の進行度合いは、調査することでわかります。

おもな方法は以下の通り、大きく2つです。

  • ・コア抜き法
  • ・ドリル法

 

コア抜き法

コア抜き法とは、コンクリート部分からコアを抜き取り中性化の進行度を計測する方法です。

コアを割裂し、「フェノールフタレイン液」を吹きかけて色が変わらない部分を中性化していると判断します。

なお「フェノールフタレイン液」は、酸性及び中性の場合は無色、アルカリ性の場合は赤紫に変化します。

ドリル法

ドリル法とは、ドリルで削った時に出る粉(ドリル削孔粉)を使って、中性化の進行度を計測する方法です。

まず「フェノールフタレイン液」を染み込ませた試験紙を、削孔するドリルの下側にセットします。

試験紙を回転させながらドリル削孔粉を捕集し、赤紫色に変色したところで削孔を止めて中性化の深さを測定します。

 

コンクリート中性化:まとめ

コンクリートの爆裂は、症状が進行すると範囲を拡大させ深刻化する恐れがあります。

鉄筋の露出や錆び汁などを発見した場合は、速やかに補修するようにしましょう。

弊社では、コンクリートのひび割れや爆裂に関する補修工事を行っています。 ぜひお気軽にご相談ください。


ヤブ原産業株式会社仙台支店 支店長 横山浩(よこやまひろし)

外壁塗装アドバイザー。外壁塗装プロデュース業25年。手掛けた物件は、のべ1,300件以上。

1968年岩手県生まれ。農林水産省林野庁森林管理局勤務を経て、1993年ヤブ原産業入社。外壁塗装の専門家。

得意とする仕事は、良質な外壁塗装を通じた投資物件価値の維持。外壁塗装サイクルの改善、提案。外壁リフォームの総合プロデュースなど多岐に渡る。

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