コンクリートの爆裂はリスクが大きい?原因と補修方法を解説

2020年3月23日


鉄筋コンクリートの建物でよくある不具合といえば、コンクリートの爆裂現象です。

コンクリートが爆裂すると、建物の耐久性を著しく損ねる原因にもなるため適切な処置をとらないといけません。

適切な処置をすることで深刻なダメージを回避し、さらには再発を防止することも可能です。

今回は、コンクリートの爆裂現象が発生するメカニズムについて、また適正な補修方法や注意点なども解説します。

 

コンクリートの爆裂とは?

コンクリートの爆裂とは、鉄筋コンクリート内部の鉄筋がサビて膨張し、内側からコンクリートを破壊して押し出す現象のことをいいます。

コンクリート表面の一部欠落や鉄筋の露出、あるいはサビ汁などが見られるため視覚的にも確認できます。

また潜在的な爆裂部分についても、ハンマーや打診棒などで叩いて音の違いで発見することも可能です。

 

コンクリートの爆裂が起こる原因とは?

コンクリートの爆裂現象は、おもにコンクリートが劣化することで起こる現象です。

コンクリートの表面は、乾燥収縮などで小さなひび割れが発生することは珍しいことではありません。

しかし、ひび割れによっては、経年とともに空気中の炭酸ガスや雨水を徐々に侵入させる場合があります。

通常、コンクリートはアルカリ性で保たれていることから、内部の鉄筋がサビることはありません。

しかし空気中の炭酸ガスとコンクリートに含まれる成分が反応すると、アルカリ性から中性に傾く「中性化」が進みます。

「中性化」が徐々に進行し鉄筋まで到達すると鉄筋はサビを発生させるのです。

また鉄筋とコンクリート表面までの距離が短い「かぶり不足」や、コンクリート打設時の打継時間が長くなることで起こる「コールドジョイント」なども爆裂につながる原因になります。

なお、コンクリートの中性化については「コンクリートが中性化する原因と効果的な2つの対策」の記事でくわしく解説しています。

 

コンクリート爆裂のリスクとは?

コンクリートの爆裂が起こったときの最大のリスクとは、構造物の寿命を縮めてしまうことです。

鉄筋コンクリートの構造物は、中性化によって鉄筋がサビてもコンクリートのなかにあるため交換することはきわめて難しくなります。

つまり、鉄筋がサビるまでが構造の寿命といえるのです。

構造物の寿命を延ばすには、施工段階でかぶり厚を確保することや高性能なコンクリートを使うことなどの方法がありますが、既存の場合はメンテナンスしかありません。

定期的に点検を行い、必要に応じて補修をしながら維持管理することが重要です。

 

コンクリートの爆裂を補修する方法とは?

コンクリートの爆裂箇所は適切な方法で補修処理をする必要があります。

ここからはコンクリートの爆裂を補修する方法についてご紹介します。

おもな補修手順は以下の通りです。

  • ①コンクリートの爆裂箇所の調査
  • ②爆裂補修箇所のハツリ
  • ③鉄筋のサビ落とし、浸透強化、防錆処理
  • ④樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルでにて埋め戻し、成形
  • ⑤乾燥養生~塗装

①コンクリートの爆裂箇所の調査

すでに鉄筋が露出している部分や、コンクリート表面の浮き、あるいは打診調査などで爆裂箇所を調査のうえマーキングします。

②爆裂補修箇所のハツリ

サビのある鉄筋が露出するまで、周辺コンクリートの脆弱部分をハツリ落とします。

③鉄筋のサビ落とし、浸透強化、防錆処理

鉄筋のサビを、ブラシなどを使って丁寧に落とします。

周辺をきれいに掃除し、浸透強化剤やサビ止め塗料などで防錆処理をします。

④樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルにて埋め戻し、成形

補修部分に仲介接着剤などを塗布した後、コテを使って樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルで埋め戻し、成形します。

⑤乾燥養生~塗装

樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルが硬化、乾燥したら塗装仕上げを行います。

爆裂は鉄筋のサビ、腐食によって引き起こされます。

したがって重要なポイントは、鉄筋のサビ落とし、適切な防サビ処理、接着力の高いポリマーセメントモルタルを使用する事です。

コンクリート爆裂の補修のポイント

コンクリート爆裂を補修するときに必ず押さえておきたいポイントがあります。

そのポイントとは大きく2つです。

  • ・コンクリート脆弱部分をすべて取り除く
  • ・鉄筋のサビをすべて取り除く

 

ひとたび鉄筋がサビると、膨張して爆裂が起こり周辺のコンクリートを内側から破壊します。

その後、破壊された部分からさらに中性化が進み、鉄筋のサビも範囲を広げていきます。

つまり、コンクリートの中性化→鉄筋のサビ→爆裂→さらにコンクリートの中性化といった悪循環が生まれるのです。

補修を行う場合、このサイクルを完全に断つ必要があります。

そのためにも、コンクリート脆弱部分をすべて取り除くことと、鉄筋のサビをすべて取り除くことを確実に実施しなくてはいけないのです。

コンクリートの脆弱部分が残っていると、補修後もひび割れや欠損が起こりやすく、そこから水分や空気が入り込み中性化が進行します。

また鉄筋にサビが残っていると、補修後にも症状が進行して再度爆裂を引き起こす確率は高いでしょう。

コンクリート爆裂を補修するときは、やるべきことを確実に、そして根気強く丁寧に行うことが重要です。

 

コンクリートの爆裂を予防するには

コンクリートの爆裂を予防するには、まだ症状が軽微な段階で必要な処置を施すと効果を発揮します。

コンクリートの劣化症状で表面に現れやすいのはひび割れですが、規模が拡大する前に適切な処置をとることで爆裂など不測の事態を回避することも可能です。

ひび割れは、乾燥収縮や不等沈下、あるいはアルカリ骨材反応や中性化などさまざまな原因で発生します。

ただし、0.3mm未満のひび割れはヘアークラックといって、一般的に危険性は低く補修しなくてもよいとされています。

ポリマーセメントペーストなどで被膜することも有効ですが、経過を観察し規模が大きくなるようなら補修を検討するということでよいかもしれません。

一方で0.3mm以上のひび割れは、危険がともなう可能性が高いため何らかの補修が必要になります。

危険性の高いひび割れに対する補修方法はおもに以下の2つです。

  • ・注入工法
  • ・充填工法

 

注入工法

注入工法とは、専用の注入器具を使用しひび割れ内部にエポキシ樹脂などを注入する方法です。

時間をかけてじっくりと圧力を加えながら注入することで、ひび割れの奥深くまで入り込んで確実に躯体と一体化することが可能になります。

その信頼性から、ひび割れの補修工法としては最も普及しています。

また施工もそれほど難しくなく、手順を踏まえて行えばDIYが可能なことも特徴のひとつです。

弊社でも「SSSボンド」というDIYが可能な注入キットを販売しています。

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「SSSボンド」は、カートリッジタイプとなっており、現場での面倒な計量を省きながらモルタル等の浮き、ひび割れ部分を固定できるシステム化された注入材です。

 

充填工法

充填工法とは、ひび割れ周辺部分をサンダーなどの工具を用いU型やV型に削って、シーリング材やエポキシ樹脂などを充填する方法です。

充填工法は、ひび割れの幅が比較的大きい場合に採用されている方法になります。

このときに注意しなくてはいけないのが鉄筋の状態です。

すでに鉄筋がサビている場合、必ず鉄筋を露出するまでコンクリートを削り落とし、サビ落としや防サビなど適切な処理をしたうえで補修へと移行しなくてはいけません。

この処理を怠ってひび割れだけの補修をした場合、非常に高い確率で再発することになるでしょう。

とくに鉄筋のサビが見られるケースでは、専門的な知識と技術が必要になります。

必ずプロの業者に相談のうえ、正しい補修が行われることが重要です。

 

コンクリート爆裂で注意しておきたいことは?

コンクリートの爆裂がある場合、最も重要なことは放置せず早めに適切な処置をするということでしょう。

一度鉄筋がサビると、その範囲は拡大していきます。

そうなると建物の耐久性は徐々に低下し、適正な寿命を守ることはできません。

またコンクリートの脆弱部分が欠落することによって、コンクリート片落下により第三者に損害を与える可能性もあります。

コンクリートに爆裂がある場合や、表面にサビ汁が確認できる場合など、不測の事態に陥る前に早い段階で適切な補修を実施することが重要です。

 

コンクリート爆裂のまとめ

コンクリートの爆裂は、経年劣化にともなって発生することがありますが、症状が進行すると大きなリスクを伴う場合があります。

劣化することは避けられませんが、点検やメンテナンスを確実に実施することで、多くのリスクは回避することが可能です。

できるだけ早期に発見し状況に応じた適切な処置をすることが、建物の機能維持、そして資産価値の維持にとっても重要といえるでしょう。

また調査には専門の知識がある業者に依頼することも重要なポイントです。

弊社でも外壁調査、工事を専門に行っております。お気軽にお問い合わせください!

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ヤブ原産業株式会社仙台支店 支店長 横山浩(よこやまひろし)

外壁塗装アドバイザー。外壁塗装プロデュース業25年。手掛けた物件は、のべ1,300件以上。

1968年岩手県生まれ。農林水産省林野庁森林管理局勤務を経て、1993年ヤブ原産業入社。外壁塗装の専門家。

得意とする仕事は、良質な外壁塗装を通じた投資物件価値の維持。外壁塗装サイクルの改善、提案。外壁リフォームの総合プロデュースなど多岐に渡る。

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