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2020.2.3

外壁塗装の基礎知識を解説!塗料の成分や種類とは

塗装、外装工事

外壁塗装に使う塗料には多くの種類があります。

そして種類ごとに特徴があり、耐用年数や価格も異なります。

塗料によって特徴が違うのは構成している成分の特徴が反映されるためで、それらを知っておくと塗料選択の基準として役立つでしょう。

今回は外壁塗装の基礎知識として、塗料を構成する成分や、塗料の種類について解説します。

 

外壁塗装の塗料を構成する成分とは

外壁塗装の塗料は、いくつかの成分によって構成されています。

おもな成分は次の4つです。

  • ・合成樹脂
  • ・顔料
  • ・添加剤
  • ・溶剤

 

これら成分について、詳しく見ていきましょう。

 

合成樹脂

合成樹脂は塗料の特徴を決定する主成分です。

塗料にどのような合成樹脂を使っているのかという点に注目することが、塗料のグレードを判断する基準となります。

代表的な合成樹脂の種類は次の通りです。

  • ・アクリル樹脂
  • ・ウレタン樹脂
  • ・シリコン樹脂
  • ・フッ素樹脂

 

これら合成樹脂の大きな違いといえば耐久性です。

上から下へと順番に性能は高くなり、このなかではフッ素樹脂が最も高性能となります。

耐久性に優れるほど比例して材料コストも高くなりますが、塗り替えの周期は長くなるためメンテナンスコストは安く抑えることが可能です。

 

顔料

顔料は塗料に色付けをする成分です。

顔料を含む塗料を「エナメル塗料」、含まない塗料を「クリヤー塗料」といいます。

「クリヤー塗料」は透明になるため、外壁材のデザインをそのままに塗膜の保護機能として活用します。

 

添加剤

添加剤は塗膜に安定した性能を持たせるための成分です。

添加剤にも多くの種類があり、混入する添加剤によって機能が加わり、品質の安定、向上を図れます。

例えば、ツヤ消しやたれ防止、防腐などで、その他にもさまざまな機能を持つ添加剤があります。

 

溶剤

溶剤は他の3成分を溶かすための成分です。

溶剤として、シンナーなどの有機溶剤を使ったものを「油性塗料」、水を使ったものを「水性塗料」といいます。

「油性塗料」は耐久性に優れ、「水性塗料」はにおいが少なく扱いやすいことなどがおもな特徴です。

 

外壁塗装の塗料の種類とは

外壁塗装の塗料には多くの種類があります。

おもに主要成分である合成樹脂の違いで分類できますが、近年では合成樹脂に特殊な成分を配合して性能を向上させたものも多く開発されています。

おもな塗料の種類は次の通りです。

  • ・アクリル塗料
  • ・ウレタン塗料
  • ・シリコン塗料
  • ・フッ素塗料
  • ・無機塗料
  • ・ラジカル制御形塗料

 

これら樹脂のうち、現在最も高いシェアを占めているのは「シリコン塗料」です。

「アクリル塗料」や「ウレタン塗料」は過去には主流として広く普及していた時期もありましたが、より低コストで高性能な塗料が現れることで需要は少なくなっています。

最も耐久性に優れるのは「無機塗料」になります。

「無機塗料」とは、原料に石やガラスなどの無機物を配合した塗料です。

無機物はほぼ劣化することがありませんが、単独で塗膜にすることはできないため、樹脂などの有機物と混ぜて塗料としています。

非常に高機能な塗料ですが、材料コストは比較的高いことが特徴です。

そして近年急速にシェアを拡大しているのが「ラジカル制御形塗料」になります。

ラジカルとは、塗料に含まれる成分が紫外線や酸素、水など接触すると発生する劣化因子のことをいい、チョーキングの原因にもなるものです。

そして「ラジカル制御形塗料」とは、劣化因子の発生を抑制する成分を配合した塗料のことをいいます。

「ラジカル制御形塗料」は「シリコン塗料」と比較して、耐久性に優れながらもコストはそれほど変わらないことから、今後も注目を集める塗料となるでしょう。

 

まとめ

塗料の種類の違いは、コストと耐用年数の違いでもあります。

材料コストが安いことは魅力のひとつですが、耐用年数が短くなるとメンテナンスコストが増大することになります。 コストと性能を総合的に判断して塗料を選ぶことが重要ですが、高機能な塗料を使用するほうが、適切なコストパフォーマンスを発揮できる可能性は高いといえるでしょう。

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