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【左官に関する豆知識】顔料・糊・混和剤の種類と特徴

2024.2.6

左官で使う材料は大きく分けて「固化材」「骨材」「スサ」「顔料」「糊」とあり、これまでに固化材、スサ、骨材を紹介してきました。

今回は、左官で使う材料として欠かせない、「顔料」「糊」、そして「混和剤」について紹介していきたいと思います。

【左官に関する豆知識】固化材の種類と特徴

【左官に関する豆知識】スサ・色土の種類と特徴

【左官に関する豆知識】骨材の種類と特徴

左官材料「顔料」とは?

顔料とは色を付けるための粉末で水や油に不溶のものの総称で、水や油に溶けるものは染料と呼ばれます。
顔料は物質が特定の波長の光を吸収し、他の波長の光を反射して色を生み出す特性を持っています。
顔料は大きく分けて、有機顔料と無機顔料の2つに分けることができます。

・無機顔料
無機顔料は酸化鉄(弁柄)、酸化チタン、酸化亜鉛など主に鉱物や金属酸化物から作られます。
無機顔料は耐アルカリ性の性質があるため、強いアルカリ性をもつセメント系の材料によく用いられます。
また、経年劣化による退色もなく、材料に混入しても強度が低下しない高い耐久性や光安定性、耐候性などがあり、多くの場合、建築、塗料、陶磁器などの製品に使用されます。

・有機顔料
有機顔料は、主に漆喰やプラスター、樹脂系左官材料などに使用される顔料で、染料のように発色が良く、鮮やかな色を作り出すことができるのが特徴です。

左官材料「顔料」の種類と特徴

・石灰顔料
石灰顔料は石灰を基にした顔料で、伝統的な左官仕上げに広く使用される素材です。
そのままの色は白ですが、顔料を添加することでさまざまな色の仕上げが可能です。

・セメント顔料
セメントは一般的に灰色をしていますが、顔料を混ぜることで様々な色調を得ることができます。
セメント顔料は比較的耐久性が高く、屋外の表面仕上げによく使用されます。

・酸化鉄顔料
酸化鉄、鉄の酸化物の総称で、代表的なものは赤鉄鉱(ヘマタイト)、褐鉄鉱(リモナイト)、磁鉄鉱(マグネタイト)などがあります。
酸化鉄顔料は、赤、黄、茶色などの自然な色を生み出すため広く使われています。
昔から使用されている赤い色原料の弁柄(べんがら)も酸化鉄の一種です。

・松煙
松を焼いたときに出る煙から煤を取り、顔料にしたものが松煙です。
書道に使われる墨汁も同じものを原料としています。

・酸化黄
黄色系に色付けしたい場合に用いられるのが酸化黄です。

・カーボンブラック
カーボンブラックは主に炭素からなる微細な粒子で構成された黒色の顔料で、紀元前の時代から着色剤として使われてきた顔料です。

・ウルトラマリン(群青)
ウルトラマリンは青色の顔料で、主にラピスラズリと呼ばれる青色の天然鉱石から作られます。
ウルトラマリンは濃い青から紫がかった青まで様々な色合いがあり、その美しい色合いが特徴です。

左官材料「糊」の種類と特徴

左官で使用される糊には広い面をムラなく塗るため、保水性や作業性などを向上させる役割があります。

・フノリ(布海苔)
フノリは海藻の一種です。
昔は漆喰に用いられていましたが、水質環境に影響されやすく、量があまり採れないため現在はあまり使用されていません。

・ツノマタ(角又)
ツノマタは海藻の一種で、煮詰めたものを漆喰に混入します。
現在は粉末状に加工された粉ツノマタが主流になっています。

・MC(メチルセルロース)
化学的に作られた左官用の糊です。
粉末で水に溶けやすく、材料の粘性が上がり水持ちがよくなります。
一般的にツノマタのほうがゆっくりと乾き、MCのほうが速く乾きます。

左官材料「混和剤」の種類と特徴

強度や性能を向上させるために配合されるのが混和剤です。

・フライアッシュ
フライアッシュは、石炭を燃焼する際に発生する微細な粉末状の副産物で、主に火力発電所の燃焼プロセスで生成されます。
セメントに混入することで鏝滑りがよくなり、乾燥の収縮を減少させる効果があります。

・防水液
セメントモルタルに防水効果を付与させたい場合に配合するのが防水液です。
マノール防水剤はセメント粒子に防水性を与えて、吸水性を減少させる混和型防水剤です。

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