COLUMN 建物トラブル解決コラム

【屋上防水工事】トップコートとは?種類や役割は?

2020.4.20

建物の屋上やベランダなどは防水工事が必須です。

防水工事には塗膜防水やシート防水など大きく3つの種類があり、それぞれ正しく施工されることで適正な性能を有する防水層が形成されます。

防水が十分ではない建物は、雨などの外的な刺激を受けると耐久性が低下する原因になります。

そして防水工事には「トップコート」という工程がありますが、どのようなものなのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか?

今回は、防水工事における「トップコート」について、その役割と種類などを解説します。

なお、屋上防水の種類については「【屋上防水工事】3つの種類と施工方法は?」の記事で詳しく解説しています。

屋上防水工事のトップコートってなに?

トップコートとは、下地面に防水層を形成し、その防水層を保護するために上から塗る塗料のことをいいます。

トップコートを塗ることで、外的要因から防水層守り,劣化の進行を抑制します。

つまりトップコートを塗らないと防水層は劣化が早まり適正な耐久性を維持できないということです。

屋上防水工事のトップコートの役割とは?

トップコートは、いくつかの重要な役割を担っています。

その役割とは以下の通りです。

  • ・紫外線からの保護
  • ・太陽光を遮熱
  • ・美観の維持

紫外線からの保護

まずは紫外線による防水層の劣化を抑制する役割です。

防水層が劣化し症状が進行すると、雨水が建物内に侵入することを許してしまい、雨漏りを発生させることがあります。

雨漏りは、防水だけでなく内装や家財まで傷めることがあり、放置すれば被害の規模は大きくなってしまいます。

さらに構造まで及ぶと建物の耐久性は著しく損なうことになり、寿命を縮める原因にもなるでしょう。

太陽光を遮熱

トップコートは、種類によって遮熱性を高めたものがあります。

遮熱性を高めることで、防水塗膜表面の温度上昇を軽減し、躯体の伸縮による劣化を抑制します。

さらには、遮熱による省エネ効果についても一定の効果が期待できるでしょう。

美観の維持

トップコートにはさまざまな色が用意されており、好みの色で仕上げることが可能です。

定期的に塗り替えることで美観を維持できます。

屋上防水工事のトップコートの種類は?

トップコートにはいくつかの種類があり、耐用年数も異なります。

トップコートのおもな種類についてご紹介いたします。

ウレタン塗膜防水のトップコート

ウレタン塗膜防水で使用するトップコートは以下の2種類がよく使われます。

  • ・アクリルウレタン系
  • ・フッ素系
 
 
アクリルウレタン系

ウレタン塗膜防水に最も多く使用されるトップコートはアクリルウレタン系になります。

耐用年数は5年程度です。

 
フッ素系

フッ素系はアクリルウレタン系よりも性能面に優れますが、コストが高いため需要は限定的です

耐用年数は10年程度です。

FRP防水のトップコート

FRP防水で使用するトップコートは以下の2種類がよく使われます。

  • ・ポリステル樹脂系
  • ・アクリルウレタン系

 

ポリエステル樹脂系

新築住宅でFRP防水のトップコートは、塗膜が硬く歩行性がよいポリエステル樹脂系が多く採用されています。

しかし重ね塗りをするとひび割れやすくなるためメンテナンスには適していません。

耐用年数は5年程度です。

 
アクリルウレタン系

アクリルウレタン系のトップコートは、ポリエステル樹脂系と違って伸縮性に優れるため、メンテナンスによく使われます。

耐用年数は5年程度です。

屋上防水工事のトップコートは定期的なメンテナンスが重要!

屋上やベランダの防水は、種類によっても異なりますがおおよそ10~15年程度を目安として状況に応じたメンテナンスが必要です。

ところがトップコートは耐用年数が5年程度と最も早く劣化する部分になります。

したがってトップコートのみ5年ごとを目安とし、塗り替えをするだけで防水層を長持ちさせることができるのです。

防水の劣化は、建物にとって悪影響を及ぼす可能性があるだけに、適切なメンテナンスは欠かせません。

まずはトップコートが劣化していないかチェックしてみてはいかがでしょうか。

弊社でも防水の点検や調査を随時実施しております。 防水に関することは、お気軽にご相談ください。

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