COLUMN 建物トラブル解決コラム

2025.10.2

仙台で浸水被害にあったら?すぐできる応急対処と生活再建のポイント

雨漏り、防水、シーリング

仙台の浸水被害に備える心構え

宮城県仙台市は、過去にも台風や集中豪雨による浸水被害が発生しています。
特に、都市部では下水道の排水能力を超える内水氾濫のリスクがあり、河川の近くでなくても被害に遭う可能性があります。

大切なのは、「もしも」の時に慌てないための事前の準備と、被害に遭ってしまった後の迅速かつ安全な行動です。
本解説文は、仙台にお住まいの方が、ご自身とご家族の安全を確保し、生活再建へスムーズに進むための応急対処法と、次の災害に備える予防策を詳しく解説します。

仙台での浸水発生時・直後の緊急対処:身の安全を最優先に

水が押し寄せる状況下では、何よりも命を守る行動を最優先してください。

1.浸水中の行動原則

・電気の遮断(ブレーカーOFF)
浸水が予想される場合は、必ずブレーカーを切ってください。
漏電による感電や火災を防ぐことができます。

・垂直避難を検討
避難所への移動が困難、または危険な場合は、自宅の2階や、近隣のより高い建物へ避難する「垂直避難」が有効です。

・屋外避難時の注意点
浸水した場所を歩く際は、水深50cm以上や、水の流れが速い場所では避難を中止し、安全な場所へ留まってください。
マンホールの蓋が外れている可能性があるため、長い棒などで足元を確認しながら移動しましょう。
長靴ではなく、ひもでしっかり締められる運動靴での避難が推奨されます。

2.水が引いた直後の初期対応

水が引き始めたら、安全確認と証拠の保全が最も重要になります。

・安全の確保とガス漏れチェック
家に入る前に、建物にゆがみや破損がないか確認し、ガス漏れの匂いがしないかを確認します。
ガス臭がする場合は、換気扇や火を使わず、窓を開けて速やかにガス会社に連絡してください。

・被害状況の記録(写真・動画)
災害復旧支援を受けるために必須となる罹災証明書の申請に備え、片付けを始める前に被害状況を詳細に記録します。
家屋の外観を4方向から撮影し、浸水の深さがわかるように浸水痕や定規を当てた写真を撮りましょう。
家財(家具、家電、自動車など)の被害状況を個別に撮影します。

・水濡れした電気機器は専門家へ
浸水した家電製品や配線は、感電やショートの危険があるため、絶対に電源を入れたり触れたりしないでください。
電力会社や専門業者に点検を依頼します。

仙台で発生した浸水後の衛生対策と片付けのポイント

浸水被害からの復旧作業は、健康と安全に配慮しながら進める必要があります。

1.清掃と消毒の徹底

・作業時の服装
細菌やカビ、破傷風菌などによる感染症予防のため、丈夫な手袋、長袖、長ズボン、底の厚い靴、マスク、ゴーグルを着用します。

・汚泥の除去と乾燥
床上・床下の泥をできる限りかき出し、水洗いしてから徹底的に乾燥させることが、カビや悪臭を防ぐ最大のポイントです。
扇風機やサーキュレーターで風を送り、換気を良くしましょう。
建物の構造材を乾燥させるには、最低でも1ヶ月程度かかることを念頭に、焦らず作業を進めてください。

・消毒
泥の除去後、逆性石けん(ベンザルコニウム塩化物)などを希釈して使用し、家財や床などを拭き清めます。
消石灰は危険が伴うため、逆性石けんの使用が推奨されています。

2.生活再建のための公的支援

仙台市では、浸水被害に遭われた方を支える公的制度があります。
積極的な活用を検討しましょう。

・罹災証明書の申請
被害を受けた市町村の窓口に申請します。
公的支援の利用や保険金請求の際に必要となる最重要書類です。

・被災者生活再建支援金
住宅が全壊や大規模半壊などの著しい被害を受けた世帯に対し、支給される支援金です。

・住宅の応急修理制度
災害救助法が適用された場合、日常生活に必要な最小限度の部分について、応急的な修理費用を支援する制度です。
仮設住宅への入居が難しくなるため、利用の際はご注意ください。

・保険会社への連絡
火災保険や共済に加入している場合は、すぐに連絡し、保険金請求の手続きを進めます。
保険金請求の際にも、撮影した被害写真が重要となります。

・ボランティアの活用
大規模な浸水被害が発生した際は、仙台市社会福祉協議会などに災害ボランティアセンターが設置されることがあります。
泥出しや片付けなど、人手が必要な場合は相談してみましょう。

次の災害に備える!仙台の浸水被害を減らす予防法

今後の被害を最小限に抑えるため、日頃から対策を講じることが最も重要です。

・ハザードマップの確認
仙台市が公開している「内水浸水想定区域図」や「浸水履歴マップ」を活用し、ご自身の地域の浸水リスクを把握しましょう。

・避難計画の策定
避難場所だけでなく、自宅からの複数の避難経路を家族で共有し、実際に歩いて確認しましょう。
特に夜間の避難を想定し、早めの避難を心がけます。

・備蓄品の点検
3日~1週間分の水、食料、生活用品、常備薬、携帯ラジオなどを非常持ち出し袋に準備し、定期的に点検します。

【浸水防止対策の実施】

・土のう・水のうの準備
玄関やガレージなどの浸水防止に土のうを、トイレや風呂の排水口からの下水の逆流を防ぐために水のうを準備しておきましょう。
仙台市では土のうの配布を行っている場合があります。

・止水板の設置
低い土地にある住宅や地下室を持つ施設は、止水板の設置を検討しましょう。
仙台市では設置工事費の一部補助制度があるため、窓口に問い合わせてみるのがおすすめです。

・重要書類の高所保管
通帳、印鑑、保険証券などの重要書類は、浸水しない2階や高所にまとめて保管するか、防水バッグに入れておきましょう。

浸水被害に遭うことは、心身ともに大きな負担となります。
もし被害に遭われたら、まずは落ち着いて命を守る行動を最優先し、正しい手順で復旧・再建を進めてください。
そして、行政や専門家の支援を受けながら、一歩ずつ前に進みましょう。

 

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