COLUMN 建物トラブル解決コラム

2022.12.14

外壁塗装における光触媒塗料の基礎知識とメリットデメリット

塗装、外装工事

「光触媒塗料はトラブルが多いって聞いたけど本当?」
「光触媒塗料にしたけどすぐに汚れてしまった…。」

「光触媒」という言葉を耳にしたことがあるけどいまいちよくわからないという方も多いかと思います。

光触媒とは光を照射することによって触媒作用(化学反応を促進し物質変化を及ぼす)を示す物質の総称です。

光触媒塗料は光触媒塗料に含まれている酸化チタンが太陽光の紫外線と反応することで活性酸素を発生させます。

活性酸素には大気汚染物質を分解する働きがあるため、塗装面に汚れが蓄積されるのを抑制し、セルフクリーニング効果が得られるというものです。

また、光触媒塗料は親水性があるため、雨天時に水が付着することで水の層が形成され、汚れを洗い流すことができるという効果もあります。

今回は、外壁塗装における光触媒の基礎知識やメリットデメリットについて紹介していきたいと思います。

外壁塗装における光触媒塗料のメリットデメリット

メリット

・セルフクリーニング機能

光触媒塗料に含まれている酸化チタンが紫外線に反応することで、外壁に付着した汚れを分解し、雨があたることで汚れを洗い流してくれます。

また、酸化チタンの作用によって菌の繁殖を防いでくれるため、カビの発生を防止する効果もあります。

・高耐久性

光触媒塗料は塗膜の劣化の原因となる紫外線を利用した塗料のため、高い耐久性を維持することができ、フッ素塗料と並ぶ耐用年数(15~20年程度)を誇ります。

・空気清浄効果

光触媒塗料に含まれている酸化チタンが太陽光の紫外線と反応することで活性酸素を発生させるため、空気中に含まれる窒素酸化物(車の排気ガスや工場からの排煙など)を大気中から除去し、空気を綺麗にすることができます。

ハイドロテクトカラーコートという塗料は、戸建てに塗装した場合テニスコート約4面分の緑化と同等の空気清浄効果が期待できるとされています。

・遮熱効果

一部の光触媒塗料には、遮熱効果のある塗料もあります。

太陽光を反射することで遮熱し、蓄熱を抑制することで放熱を減らすことができるため、ヒートアイランド現象を軽減する効果が期待できます。

デメリット

・高い

光触媒塗料の単価相場は4,200~5,000/㎡なので、塗料の中でも最も高いグレードですが、耐用年数が長いため長期的な目線で考えた場合お得とも言えます。

・色の種類が少ない

光触媒塗料の主な成分は酸化チタン(白い)なので、濃色の塗料を作るのが難しく色の種類が限られています。

・紫外線や雨の当たらない箇所の汚れは落ちにくい

セルフクリーニング機能は紫外線で汚れを分解し雨で流す機能ですので、太陽光や雨の当たらない場所ではその機能を発揮することができません。

・落ちない汚れもある

光触媒塗料は、錆びや黄砂、火山灰などといった無機質の汚れを分解する事はできません。

また、鳥の糞などの強固な汚れに対しても十分な効果が発揮出来ない場合があります。

・専門性が高い

光触媒塗料は非常に粘度が低いため他の塗料と比べて施工が難く、施工不具合が起きやすい塗料です。

また、通常の塗料は3回塗りなのに対して、光触媒塗料は上塗りの後に光触媒コーディングを施すため4回塗りとなります。

一般的の塗料と比べ施工方法に癖があるため、少し前までは講習を受けた認定店しか施工できませんでした。(現在は認定施工店制度は廃止となっています。)

・屋根用はない

外壁塗装を行うなら屋根も一緒にとお考えの方も多いかと思いますが、光触媒塗料は屋根用の物は販売されていません。

屋根用の塗料をフッ素塗料や無機塗料にし耐用年数を合わせておくことで、塗り替えのタイミングを調整することができます。

外壁塗装における光触媒塗料について まとめ

光触媒塗料は多くのメリットがある塗料ですが、施工者の技術や建物の状態によっては性能を発揮することができない塗料でもあります。

また、光触媒塗料は飛び込み営業がよく提案してくる塗料でもあり、トラブルが多いという一面がありますので、光触媒塗料を検討される場合は、光触媒塗料の施工経験や実績のある業者を選ぶことが重要です。

いま、お困りのあなた

どちらの地域にお住まいですか?

いまお困りではございませんか?

雨漏り、壁ひび、外壁塗装の
LINE相談をご利用ください

ヤブ原産業