COLUMN 建物トラブル解決コラム

2026.1.20

雪の重みに要注意!屋根の雪下ろしと定期点検のすすめ

リフォーム工事

日本の冬、特に積雪地域において、住まいを守るために避けて通れないのが「雪」への対策です。
しんしんと降り積もる雪は情緒的ですが、住宅にとっては大きな負担となります。
「たかが雪」と侮ることはできません。
雪は時間が経つほどに密度を増し、想像を絶する重量となって屋根にのしかかるからです。

本記事では、大切なわが家を雪害から守り、家族の安全を確保するために欠かせない「屋根の雪下ろし」の判断基準や、トラブルを未然に防ぐための「屋根の点検」の重要性について詳しく解説します。

住まいを圧迫する雪の重みに注意!点検でわかる屋根の雪下ろしのタイミング

そもそも、屋根に積もった雪はどのくらいの重さになるのでしょうか。
新雪の場合、1㎥あたり約50kgから150kg程度ですが、これが時間が経ち自重で締まった「締まり雪」になると、300kgから500kgにまで跳ね上がります。
さらに、雨を吸った「ザラメ雪」ともなれば、その重さはさらに増大します。

一般的な住宅の屋根に1mもの雪が積もった場合、家全体には数トンから数十トンもの負荷がかかっている計算になります。
これほどの荷重が長時間かかり続けると、柱や梁に歪みが生じたり、ドアや窓の立て付けが悪くなったりする「雪害」が発生します。

適切なタイミングで屋根の雪下ろしを行うことは、建物の構造を守るための最も直接的な手段です。
目安としては、お住まいの地域の設計積雪荷重を確認し、その7割程度に達する前に行うのが理想的です。
また、屋根の雪がせり出している「雪庇(せっぴ)」が大きくなっている場合や、軒先からつららが大量に下がっている場合は、屋根の状態が悪化しているサインですので、早めの対応を検討しましょう。

屋根の雪下ろしと点検で事故を防ぎ住まいを守る

雪下ろしが必要な状況になる前に、本来行っておくべきなのが屋根の点検です。
冬が本格化する前の秋口、そして雪が解けた後の春先に定期的なチェックを行うことで、深刻な被害を未然に防ぐことができます。

屋根の上は、普段地上からは見えないため、劣化に気づきにくい場所です。
例えば、瓦のズレやひび割れ、コーキングの劣化、トタンのサビなどが発生していると、雪の重みや水分によって一気に症状が悪化します。
冬の間、屋根は常に湿った雪にさらされるため、小さな隙間から入り込んだ水分が凍結と融解を繰り返し、建材を破壊する「凍害」を引き起こすことも珍しくありません。

また、雪下ろしの作業自体が屋根を傷つけてしまうリスクもあります。
スコップなどで屋根材を叩いたり、無理に氷を剥がそうとしたりすることで、防水シートや屋根表面を損傷させてしまうケースです。
こうしたリスクを把握するためにも、シーズン前後にプロによる屋根の点検を受けることが、結果として家を長持ちさせる近道となります。

屋根の雪下ろしと点検で確保する安全対策

雪下ろしは、非常に危険を伴う作業です。
毎年、残念ながら雪下ろし作業中の転落事故や、屋根からの落雪に巻き込まれる事故が後を絶ちません。
作業を行う際には、以下の安全ルールを徹底する必要があります。

・二人以上で作業を行う
万が一の事態に備え、必ず家族や近所の方と声を掛け合い、複数人で作業をしましょう。
一人が屋根に登る場合は、もう一人は下で見守り、異変があればすぐに通報できる体制を整えます。

・命綱とヘルメットの着用
高所作業であることを自覚し、安全帯(命綱)とヘルメットを必ず装着してください。
特に屋根の端や雪庇付近は足場が不安定で、滑落の危険が非常に高い場所です。

・梯子の固定
昇降に使う梯子は、倒れないようにしっかりと固定し、地面との角度を適切(約75度)に保ちます。

また、屋根の雪をすべてきれいに取り除く必要はありません。
屋根材を傷つけないよう、数㎝程度の雪を残して下ろすのがコツです。
無理をして完璧を目指すよりも、建物にかかる過度な荷重を取り除くことを優先しましょう。

屋根の雪下ろしと点検が修繕コスト削減につながる理由

最後に強調したいのは、ご自身でのチェックには限界があるということです。
「見た目に変化がないから大丈夫」と思っていても、屋根の内部や下地の腐食は刻一刻と進行している場合があります。
そこで推奨されるのが、専門業者による詳細な屋根の点検です。

プロの視点では、ドローンを活用して高所の状況を詳細に確認したり、赤外線カメラを使って雨漏りの予兆(水分を含んでいる箇所)を特定したりすることが可能です。
早期に小さな不具合を発見できれば、部分的な補修だけで済み、将来的な大規模リフォームや屋根の葺き替えにかかる莫大なコストを抑えることができます。

特に築10年以上経過している住宅や、過去に一度もメンテナンスを行っていない場合は、雪の重みによる歪みが致命傷になる前に、一度しっかりと診てもらうべきです。
雪下ろしの苦労を軽減するための「落雪屋根」へのリフォームや、融雪設備の導入についても、点検のタイミングで相談してみると良いでしょう。

屋根の雪下ろしと点検で実現する持続的な住まい

厳しい冬を乗り越えるためには、雪という自然の脅威に対して正しく備える姿勢が求められます。
適切な時期に行う屋根の雪下ろしは、建物の倒壊を防ぎ、家族の安全を守るために不可欠な労働です。
しかし、その作業の安全性を支え、家の健康状態を維持するのは、日頃からの屋根の点検に他なりません。

「まだ大丈夫だろう」という油断が、取り返しのつかない事故や故障を招くこともあります。
この冬を機に、ご自宅の屋根の状態に目を向け、雪に負けない住まいづくりを始めてみてはいかがでしょうか。
定期的なメンテナンスこそが、大切な資産であるわが家を次世代へと健やかに引き継ぐための、最も確実な投資となるのです。

 

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