COLUMN 建物トラブル解決コラム

家がカビ臭いのは内部結露のサイン?

2022.1.5

寒くなってくると、窓ガラスなどに「結露」を目にすることが多くなりますよね。

結露をそのまま放置してしまうとカビの原因になってしまったり、建物や家具を傷めてしまうだけでなく、私たちの健康にも悪影響を及ぼしてしまいます。

空気は温度が高いほどたくさんの水分を含むことができ、温度が低くなると空気中に含むことのできる水分が少なくなってしまいます。

結露とは空気中の水蒸気が冷やされることで、空気中に含み切れなくなったものが飽和し水として表れる現象で、外気温と室内温度の差が大きいときに発生します。

暑い時期にコップに冷えたお水を注ぐとコップの表面に水滴がつくのも、結露と同じ現象です。

冷えたお水をコップに注ぐことでコップの周りの空気が急激に冷え、水分を含み切れなくなった空気が水滴となって現れるのです。

家の中で結露が発生しやすい場所は温度差が大きい窓辺や、湿気が多く空気が滞留しやすい場所です。

窓際のクロスやカーテンなどにカビやシミができていたら結露によってカビが発生している可能性があります。

このように目で見える結露(表面結露)であれば簡単に対処することができるのですが、外壁の内部で結露が発生してしまう壁内結露(内部結露)が発生してしまうと、気付いた時にはカビや腐食がかなり進行していることも…。

壁内結露(内部結露)とは?

壁内結露(内部結露)は外壁の内部で結露が発生している現象です。

外壁の内側で結露が起こっているので中々気付くことができず、気付いた時には広範囲にカビが発生していたということも珍しくありません。

水蒸気は湿度の低い方に移動する性質があるため、室内より乾燥している外気に向かいます。

つまり、壁内結露(内部結露)は室内の水蒸気が壁を通り抜け、何らかの原因で外壁内部に留まることで結露を発生させます。

壁内結露(内部結露)は外壁の内側に防湿層がないケースや、断熱材の貼り方が甘いなどの施工不良によって湿気が外壁の内側に入り込んでしまうケースが主な原因といわれています。

また、耐用年数の短いアクリル性などの塗料を短い頻度で塗り重ねることによって塗膜が分厚くなり、建物内部の湿気の逃げ道が塞がれてしまうことでも壁内結露(内部結露)が発生してしまうケースがあります。

最近では外壁の内部に断熱材を敷き詰めることで、外気温の影響を受けにくくする内断熱工法が主流になっていますので、外気温と室内温度の差が大きくなっていることも、結露が発生しやすくなっている一因と言えます。

部屋のどこにもカビなど生えていないのになんかカビ臭い、クロスにカビのようなシミがある、このような異変を感じた場合、雨漏りか壁内結露(内部結露)によってカビが大量発生している可能性があります。

現状実害がなく、カビ臭いというだけなので緊急性はさほど高くないと感じるかもしれませんが、断熱材が腐食してしまうと断熱効果が低下してしまいますし、水分やカビを帯びた断熱材は外壁材、構造材にもカビや腐食を拡げてしまいます。

腐った木材はシロアリの餌となりますので、建物の耐久性を著しく低下させてしまいますし、カビは喘息やアレルギーの原因にもなりますので、健康にも大きな影響を及ぼしてしまいます。

なんか部屋がカビ臭いかも?と思われるようでしたら、早めの調査が肝心です。

最近、電気ポットのような加湿器が大変な人気となっておりますが、しっかり加湿をしてくれるということはそれだけの水分が室内に拡散されているという状態になりますので、加湿器は窓からできるだけ遠くに設置したり、部屋の広さに合わせてひかえめモードに設定するなど、湿度:40%~70%を目安とし、結露が発生しないよう加湿の量を調整してお使いいただくのがおすすめです。

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