COLUMN 建物トラブル解決コラム

地震による小さなひび割れでも保険はおりる?賃貸経営でも地震保険に加入したほうがよい理由とは?

2022.3.22

日本各地で大きな地震が相次ぎ、不安な思いをされている方も多いと思います。日本は地震大国であり、いつご自身が被災者となる地震が発生しても不思議ではありません。

地震を避けることはできませんが、いつ起きても慌てずに行動ができるよう、日頃からハザードマップを確認したり、備蓄品を蓄えたり、家屋、家具の倒壊被害に備えておくことが大切です。

また、もしもの時のために地震保険に加入しておくのもおすすめです。

地震保険と聞くと、

「相当ひどい被害じゃないと保険っておりないんだよね?」

「地震保険って満額おりないんだよね?賃貸経営してるんだけど必要ないかな?」

こんな疑問が出てくる方もいらっしゃるかと思います。

今回はこちらをご紹介いたします。

☑地震保険とはどんなものか

☑地震で出来た壁面の小さなひび割れは保険適用となるか

☑賃貸経営している方も地震保険に加入しておいた方が良いのか?

 

地震保険とは?

東日本大震災や熊本地震以降、地震保険が注目を集めています。

地震保険は「地震保険に関する法律」に基づいて、国と民間の損害保険会社が共同で運営する制度として誕生した保険です。大規模な地震災害では損害額も巨大になることから、地震保険は国の再保険制度によって保険金の支払いをバックアップするという仕組みが採用されています。

つまり、いざ保険が適用される際に国が費用の一部を負担してくれるというお得な保険です。

しかし、地震保険でおりる保険金はお見舞金という扱いになり、損壊・倒壊した建物を元通りに建て直すための保険金が補償されるものではありません。そのため地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額に対して30~50%の範囲内かつ、保険額の上限は建物5,000万円、家財1,000万円までと定められています。

建物を建て直せるだけの保険金はおりませんが、再建の大きな補助になるのは間違いありません。

地震保険の補償内容

地震保険は損害の規模によって支払われる保険金が決まります。

  支払われる保険金(時価額が限度)
全損 地震保険の契約金額の100%
大半損 地震保険の契約金額の60%
小半損 地震保険の契約金額の30%
一部損 地震保険の契約金額の5%
   

ただし注意したいのは、損害が起きた場所が、主要構造部(構造耐力上主要な部分)に限るということです。構造耐力上主要な部分とは、【壁・柱・梁・床・屋根・階段】です。

建物の作りによって対象にならない場合もあるので注意が必要です。

鑑定人によって査定結果に違いが出ないよう損害認定基準が設けられており、全損と認められるには、軸組、基礎、屋根、外壁等の損害額が50%以上であることが条件となっています。

大規模な地震の場合、調査が足早に行わることがあり被害状況を見落とされてしまうケースがあります。もし査定内容に不服があれば再調査を依頼することも可能です。

ヘアクラック(小さなひび割れ)でも地震保険はおりるのか?

地震が発生し、外壁にひび割れ幅0.3mm以上、深さ0.5mm以上の大きなひび割れが生じた場合、保険金がおりるだろうと思われる方は多いと思います。

しかし、地震保険の損害割合は被害の大きさではなく「何カ所被害が生じているか」によって算定されます。つまり、大きいひび割れが一カ所に生じているよりも、小さいひび割れが数多くある方が保険金がおりる可能性が高くなります。実際過去に10本ほどのヘアクラック(小さなひび割れ)で5%の一部損壊が認められたケースもあります。

小さいひび割れ(ヘアクラック)の場合、早急な対処が必要というものはあまりありません。ただし、多くの場所にひび割れが発生している場合は、ひび割れから雨水が侵入する恐れがあります。まずは、できるだけ早めに専門業者に調査・診断してもらうことをおすすめします。

ひび割れを放置してしまうと、雨水が侵入し鉄骨や木材などの下地が腐ってしまう恐れがあります。そうなると修理費用が高くなってしまい、更にその部分は保険の適用にならない可能性が高いです。(地震保険の対象はひび割れのため)

地震によるひび割れを発見した場合は、早急に専門の業者にご相談しましょう。

なお、住宅基礎のひび割れに関する内容は「基礎にひび割れを発生させる5つの原因と危険性の基準とは?」の記事を参考にしてください。

また、サイディングのひび割れに関しては「【サイディングひび割れ】発生の原因と補修方法とは?」の記事で詳しく解説しています。

 

賃貸経営でも地震保険は加入したほうが良い?

「5,000万円しかおりないなら地震保険は入るだけ無駄かな」

アパート・マンションのオーナー様の中にはこのように思われる方もいるかもしれませんが、それは誤解です。

マンションの場合、1棟ではなく1戸あたり5,000万円まで保険金がおります。火災保険の保険金額に対して30~50%の範囲内という条件は変わりませんが、部屋数10戸のマンションで2億円の火災保険に加入されていた場合、地震保険の限度額は1億円になります。

なお、地震による火災は地震保険に加入していないと保険金がおりません。地震保険は地震による損壊のための補償であることはもちろんのこと、地震による火災のための補償でもあります。 上限が5,000万円までという認識で地震保険は入っていなかったというオーナー様がいらっしゃいましたら、ぜひこの機会に加入のご検討をされてみてはいかがでしょうか。

お気軽にお問い合わせください!(調査・相談無料)

地震保険の対象は、損害が起きた場所が主要構造部(構造耐力上主要な部分)に限られており、建物の作りによって対象にならない場合もあるとご紹介しました。

「地震でひび割れができちゃったけど、地震保険の対象になるのかな…?」

そんな時は是非お問い合わせください。弊社では地震によるひび割れ、地震保険が適用になるかなど、相談に応じております。調査・相談は無料ですので、お気軽にご連絡ください。

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