COLUMN 建物トラブル解決コラム

2021.12.21

破風板・雨樋の劣化箇所を確認しよう!【失敗しない塗り替えポイント】

塗装、外装工事

破風板・雨樋の失敗しない塗り替えポイント

前回屋根と外壁の劣化箇所を紹介しましたが、今回紹介したい劣化ポイントは付帯部の劣化ポイントです。

付帯部とは破風板、雨樋、幕板、雨戸、戸袋、笠木などのことです。

基本的には付帯部の塗装も外壁塗装と一緒に行うのが一般的ですが、さほど劣化していないように見える場合など、外壁塗装のタイミングに合わせて付帯部の塗装をしなくても良いのではないかとお考えの方もいらっしゃるかと思います。

そこで付帯部の劣化ポイントについて解説していきたいと思います。

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破風板

一般的な住宅の屋根の形状に切妻造りという形状があります。

本を開いたまま伏せたような形状が切妻造りです。

三角形の壁面部分が妻で、斜面部分を破風(はふ)と言います。

破風板(はふいた)は三角形の面の屋根の下に沿って設置されている化粧板のことです。

破風の最大の目的は雨や風を防ぐことにあります。

屋根は上からの風雨には強いのですが横や下からの風雨には弱いため、破風を取り付けることで屋根裏に侵入する風雨を防ぐことができます。

また破風板は、火災から建物を守るという大きな役目も担っています。

窓から炎が上がった場合、火はあっという間に軒まで達し、屋根裏まで一気に延焼してしまいます。

耐火性のある破風板を使用することで、火の回りを遅らせることができるのです。

破風板の劣化ポイントは塗装表面のひび割れや剥離です。

破風板というように元々は風を防ぐために設置されたものなので、塗料の劣化が進みやすく、塗膜が剥がれやすい場所と言えます。

また、経年劣化によって伸縮が起きていると隙間が空いてそこから雨水が侵入し、雨水の影響によって腐食が起こってしまいます。

ゲリラ豪雨や台風、大雪の後などは点検をしておくと安心です。

破風板の劣化対策には定期的な塗装がおすすめですが、メンテナンスの回数を減らしたいという方は破風板金もおすすめです。

破風板金とは、ガルバリウム鋼板と呼ばれる金属板を破風板に巻きつけることで、破風板を腐食させることなく長期保存ができるようになったものです。

木質系の破風板よりも防水性が向上しますし、メンテナンス回数も大幅に減らすことができます。

破風板金は既存の破風板に金属板を取り付けることから、破風板がすでに劣化している場合は破風板自体を交換する必要がありますので、劣化が進行する前に補修を行えば費用を安く抑えることができます。

雨樋

雨樋は屋根から流れてきた雨が建物の外壁に直接流れないようにし、外壁塗装の劣化を防ぎ、腐食を防止するという重要な役割を担っています。

一般的に雨樋は塩化ビニール樹脂で作られており、耐用年数は約20年程が目安となっています。

雨樋の劣化ポイントはいくつかあります。

・色が褪せていないか

症状が色褪せだけであれば、外壁塗装のタイミングで再塗装されることをおすすめします。

色褪せているということは、紫外線による劣化が進んでいるサインとなりますので放置してしまうと割れの原因になってしまいます。

・繋ぎ目がずれていないか

雨樋のつなぎ目がずれているまま放置してしまうと、雨樋から雨水が上手く排水されず溢れてしまう恐れがありますので、早めに補修業者にご相談ください。

・取付部品が傷んでいないか

雨樋を支える部品が壊れていたり、外れていると、大雨が降った際に支えきれなくなり、歪や破損の原因になってしまいます。

・ゴミが詰まっていないか

落ち葉やごみが詰まっていると、正常に排水されなくなり雨水が溢れてしまう恐れがあります。

雨水が長期間排水されないままでいると、取り付け部品や継ぎ手のコーキングなどが劣化し、水漏れを起こす可能性もあります。

・穴が開いている・割れている

雨樋に穴が開いていたり割れている場合は、交換が必要となります。

一部だけであれば割れた場所のみの交換で済むのですが、全体的に破損が目立つ場合はすべて交換が必要となります。

特に経年劣化によって破損している場合、塗装してもすぐに破損してしまうことが考えられますので、交換する方が安く済む可能性が高いでしょう。

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