COLUMN 建物トラブル解決コラム

2021.8.5

ウレタン防水のメッシュ工法とは?密着工法と通気緩衝工法との違いは?

雨漏り、防水、シーリング

防水工事を今まで一度も行ったことが無いという方、防水工事を行ってから10年くらい経つけど、特に目立った問題もないので修繕するべきか悩んでいるという方はいませんか?

雨漏りが発生してしまうと、雨漏りしている箇所を修繕しない限り雨漏りし続ける状態になってしまいます。

雨漏りは柱を腐らせ建物に著しいダメージを与えてしまうだけでなく、カビが発生してしまうと健康被害が出てしまう恐れもありますので、被害が出ていないうちに、あるいは被害が少ないうちに修繕をすることが大切です。

今回は防水工事の中からウレタン防水工事について解説します。

ウレタン防水のメッシュ工法とは?

ウレタン防水は安価で耐久性が高く、またどのような形状の場所でも施工できるといったことから、屋上やベランダの防水工事で最も採用されている防水工法の一つです。

液体状のウレタン樹脂を数回塗布することでシームレスな防水層を形成し、雨水の侵入を防ぎます。

ウレタン防水工法には密着工法、メッシュ工法、通気緩衝工法といった3つの工法があり、規模や現場の状況に応じて施工されます。

密着工法

密着工法は下地(コンクリート)に直接防水層を作る工法となります。

下地を高圧洗浄でしっかりと汚れを落とし、密着性を高めるためプライマーを塗布します。

その上からウレタン樹脂を2層重ね、仕上げはトップコートを塗布します。

一軒家のベランダであれば工事は約3日程で完了します。

下地に直接ウレタン樹脂を塗布するため下地の影響を受けやすく、下地に水分量が多い状態で施工してしまうと、逃げ場のなくなった水分が膨れを起こし、防水層がひび割れるなど劣化現象を引き起こしてしまいます。

すでに雨漏りしている建物や厚いコンクリートに覆われた屋上などは、コンクリートの中までしっかり乾燥させるのは難しいため、主に一軒家のベランダなどに適している工法となります。

メッシュ工法

メッシュ工法は、下地と防水層の間にメッシュシートを挟み込む工法です。

プライマーを塗布した下地にメッシュ状の繊維材を貼り付け、その上からウレタン樹脂を2層重ね、仕上げはトップコートを塗布します。

メッシュシートが入ることによって防水層の強度が増すだけでなく、地震にたいしても強くなるのですが、下地に含まれている水分を逃すことはできませんので下地が水分を含んでいる状態だと膨れが起きる可能性があります。

ベランダやバルコニー、廊下などに適している工法です。

通気緩衝工法

通気緩衝工法は通気緩衝シートと脱気筒を設置することで、下地に含まれている水分や湿気を取り除くことができる工法です。

下地に水分が含まれている場合、熱によって水分が蒸発し膨れなどの劣化現象を引き起こす可能性があるのですが、通気緩衝シートと脱気筒が湿気の逃げ道となるため膨れを防ぐことができます。

プライマーを塗布した下地に通気緩衝シートを貼り付け、脱気筒を設置しその上からウレタン樹脂を2層重ね、仕上げはトップコートを塗布します。

マンションの屋上やルーフバルコニー、築年数の古い建物に適した工法です。

ウレタン防水工法の中では費用が一番高い工法となりますが、塗り替えする際は上から密着工法で対応することができます。

ウレタン防水のメッシュ工法とは? まとめ

防水工事を行なってから10年以上経過している場合は防水工事の目安となり、5年ほど経過している場合はトップコートの塗り替えの目安となります。

今現在、雨漏りをしていなくてもベランダや屋上など、目視可能な箇所は定期的に劣化症状が現れていないかチェックしましょう。

表面が色褪せていたり、ひび割れが起きている、コケや藻が生えている場合は要注意状態です。

すでに雨漏りをしている場合や、ルーフドレンが詰まって排水機能が落ちている、防水層に膨れがみられる場合はすぐに専門の業者にご相談ください。

劣化が進行してしまうと雨漏りの原因となってしまいますので、定期的なメンテナンスが大切です。

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