COLUMN 建物トラブル解決コラム

マンションのひび割れの原因とは?【補修が必要なひび割れの見分け方】

2020.7.24

マンションのオーナー様にとって気になるお悩みの一つに「ひび割れ」の問題がありますよね。

ひび割れを放置してしまうと美観を損なうだけでなく、地震によって倒壊する危険性が増したり、外壁が剥がれてしまったりと、予期せぬ事故に繋がる恐れもあります。

そこで、今回は補修を検討するにあたり、ひび割れの原因は何なのか、今すぐ補修が必要なひび割れなのか等を紹介いたしますので、是非参考になさってください。

 

マンションのひび割れの原因とは?

マンションの外壁に起こるひび割れは、以下のような原因が考えられます。

 

温度変化

マンションに用いられているコンクリートは温度変化によって膨張収縮を行うため、鉄筋や柱等に拘束されていると伸縮することができなくなるため、ひび割れが発生してしまいます。

そのため、マンションにひび割れはつきものともいえるので、ヘアクラックと呼ばれる幅0.3mm以下、深さ4mm以下のひび割れであれば慌てて補修する必要はありません。

 

乾燥

コンクリートは砂、砂利、水などをセメントで凝固させたものです。

中の水分が抜けるまでに約2~3年かかると言われており、コンクリートの表面が乾燥する際に収縮することでひび割れが発生します。

乾燥によるひび割れはコンクリートを打ち込んでから2~3か月のうちに発生することが多く、発生時には小さいひび割れでも、次第にひび割れが拡大していくケースもあります。

 

鉄筋のサビ

コンクリートのひび割れから雨水などが侵入するとコンクリートのアルカリ性が失われ中性化していき、コンクリート内の鉄筋がサビてしまいます。

鉄筋はサビによって膨張してしまうため、ひび割れがさらに大きくなってしまいますので、早急に対処が必要です。

 

マンションのひび割れはすぐに補修したほうが良い?

マンションのひび割れで最も多く見られるのは窓枠などの開口部周りのひび割れですが、開口部周りは鉄筋で補強されているため、緊急性はさほど高くありません。

注意しなければいけないのは次のようなひび割れです。

・幅0.5mm以上のひび割れが発生している場合

・建物の主要部にひび割れが発生している場合

 

これらのひび割れが発生している場合は、一度専門の業者に見て頂くことをおすすめします。

ある程度大きなひび割れでも鉄筋に到達していなければ、ひび割れにエポキシ樹脂を注入する(エポキシ樹脂注入工法)や、U字型の溝を掘りシーリング材を充填(Uカットシーリング工法)にて補修することも可能です。

また、ひび割れから白や茶褐色の濁った水が発生している場合は、鉄筋がサビている恐れがありますのでこちらも専門の業者に見て頂くことをおすすめします。

パっと見ひび割れが確認できない場合でも、壁面にエフロ(エフロレッセンス)と呼ばれる白い液だれの跡がある場合には、コンクリートに含まれるアルカリ成分が表に出てきているサインですので、どこかで雨水がコンクリート内部に侵入している恐れがあります。

サビによって鉄筋が膨張し、内側から壁を破壊してしまう現象(鉄筋爆裂)が起きてしまうと、鉄筋の補修も必要となり大規模な改修工事となる可能性もあります。

ひび割れ補修は被害が浅く簡易的な補修であれば補修費用は数十万円程度で済む場合もありますが、大規模な改修工事になってしまうと数百万~1,000万円以上補修費用がかかってしまう場合もあります。

早めの対処で補修費用を大幅に抑えることができますので、気になっているひび割れがあれば、早めに対策をしておきましょう。

 

マンションのひび割れ まとめ

鉄筋コンクリートで作られたマンションの法定耐用年数は47年と言われていますが、法定耐用年数とは減価償却資産が利用に耐える年数であり、建物の寿命とは関係ありません。

建物の寿命はメンテナンスや環境によって大きく異なります。

古いアパートやマンションでも、メンテナンスをしっかり行っていれば、建物の寿命を延ばすことができます。

定期点検や大規模修繕などを適切な時期に行い大切な資産を守っていきましょう。

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