COLUMN 建物トラブル解決コラム

2020.3.16

外壁塗装の基礎知識!クリヤー塗料の特徴や注意点とは?

アパート、マンション

外壁のデザインをそのまま生かしながらメンテナンスをしたい場合、「クリヤー塗料」を検討してみてはいかがでしょうか?

「クリヤー塗料」は一般的な塗料と違って、透明であるため外観を大きく変えることなく建物を保護できます。

ただし外壁によっては「クリヤー塗料」を塗らないほうがよいケースもあるなど、いくつかの注意点もあります。

今回は外壁塗装に使用する塗料のひとつ「クリヤー塗料」について、特徴や注意点など詳しく解説します。

 

外壁塗装で使うクリヤー塗料ってなに?

クリヤー塗料とは、色のない透明な塗料のことをいい、おもに塗膜の保護を目的として使用します。

外壁塗装の塗料は次の4つの成分で構成されています。

  • ・合成樹脂
  • ・顔料
  • ・添加剤
  • ・溶剤

 

これら成分のうち、塗料に色を付けるための役割を担っているのが顔料ですが、クリヤー塗料は顔料を含みません。

そのため色のない透明の塗料になるわけです。

なお、外壁塗装に使われる塗料の成分については「外壁塗装の基礎知識を解説!塗料の成分や種類とは」の記事を参考にしてください。

 

外壁塗装で使うクリヤー塗料の特徴は?

クリヤー塗料の大きな特徴といえば無色透明であることですが、その他メリットやデメリットについてご紹介したいと思います。

 

クリヤー塗料のメリット

クリヤー塗料のおもなメリットは以下の通りです。

メリット
  • ・チョーキングが出ない
  • ・光沢のある仕上げができる

 

チョーキングとは外壁の表面に粉状のものが付着する現象のことで、これは塗料に含まれる成分の顔料が劣化することで発生します。

クリヤー塗料には顔料が含まれていないため、チョーキング現象が発生することがありません。

またクリヤー塗料を塗った塗膜は光沢のある仕上げができることが大きな特徴で、美しい外観をよみがえらせる効果があります。

 

クリヤー塗料のデメリット

クリヤー塗料のおもなデメリットは以下の通りです。

デメリット
  • ・密着しにくい外壁がある

 

外壁によってはクリヤー塗料が適さない場合があります。

おもに相性がよくないのは、金属サイディングや、また光触媒など特殊コーティングを施している外壁などです。

これらの上に塗装しても密着性を高めることが難しく、早期に剥離してしまうことがあります。

またシーリングの上には塗れない場合もあり、クリヤー塗料を施工するのであればノンブリードタイプのシーリング材で施工しておく必要があります。

 

外壁塗装で使うクリヤー塗料の注意点とは?

クリヤー塗料を施工する場合、いくつか注意しておきたい点があります。

おもな注意点は以下の通りです。

注意点
  • ・劣化が進行する前に塗る
  • ・ひび割れの補修処理は必須
  • ・樹脂の影響を受ける

 

色あせなど劣化の症状が進行している状態で、透明なクリヤー塗料を塗ってもあまり意味はありません。

劣化が進行する前に塗っておくことで、美しい光沢のある仕上がりと、塗膜を保護する機能を十分に発揮できるでしょう。

またひび割れがある場合も、そのまま塗ってもひび割れは残った状態で見え続けるため注意が必要です。

そしてクリヤー塗料も他の一般的な塗料と同様、成分に合成樹脂を含んでいます。

そのため含有している合成樹脂に影響を受けることになり、その種類ごとに耐久性も変わります。

合成樹脂の耐用年数は以下の通りです。

合成樹脂ごとの耐用年数
  • ・アクリル樹脂:5~7年
  • ・ウレタン樹脂:8~10年
  • ・シリコン樹脂:10~15年
  • ・フッ素樹脂:15~20年

 

できるだけ長持ちさせたい場合は、よりグレードの高い樹脂をベースとするクリヤー塗料を選ぶこともポイントとなるでしょう。

まとめ

クリヤー塗料は、デザイン性の高い外観をそのまま残しながらメンテナンスをしたい場合などは、非常に効果的な塗料です。

また、なかには防汚性や防カビ性に優れるなど、高機能なものも多くあります。

タイルなどは劣化の心配がないため基本的に塗装する必要はありませんが、目地部分は劣化することや、立地によっては表面が汚れやすい場合もあります。

そんなときにはタイル面と目地部の両方を保護するようなクリヤー塗料を施工すると非常に効果的です。

外壁塗装に関するお問い合わせやご相談などはお気軽にご連絡ください。

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